(左から)河村建夫元文部科学大臣、宮田亮平文化庁長官、松野博一文部科学大臣
11月14日から本学大学美術館で開幕した「喜怒愛藝」展は、本学美術学部工芸科で教鞭をとり、2005年から10年間にわたり学長を務め、現在は文化庁長官を務める、宮田亮平氏の退任展です。初日に松野博一文部科学大臣および河村建夫元文部科学大臣が本学を訪れ、本展覧会を観賞されました。?
1990年代から取り組んでいるイルカをモチーフとした、生命の躍動を感じさせる「シュプリンゲン」シリーズの大作をはじめ、鏡のように磨き上げられ、金属が流動している様をとらえた「ゲル」シリーズや、映画に登場しそうな強いまなざしのミステリアスな獣たちの「鵺(ぬえ)」シリーズなど、助手時代以降から現在に至るまでの作風の変遷がみてとれるとともに、海のなかにいるような楽しい宮田亮平ワールドを堪能できる展覧会です。
会場では元気よく孤を描いて泳ぐイルカの群れが松野大臣を歓迎し、宮田長官が1つ1つ解説しながら会場を案内しました。時折、松野大臣や河村元大臣から、イルカをモチーフにすることにしたきっかけや、金属の加工の方法についてなどの質問があると、宮田長官が制作当時のエピソードなどを交えながら丁寧にこたえ、自身が約50年過ごした藝大や作家活動について紹介し、芸術?文化への理解を深めていただきました。
また、松野大臣らが、プロジェクターで海中の映像を投影し、シルエットのイルカたちが回遊しているような演出をした空間にさしかかると、本学澤学長が「浜辺の歌」をヴァイオリンで奏でるサプライズがあり、会場の雰囲気をいっそう盛り上げ、宮田亮平退任展に華を添えるとともに、藝大らしいおもてなしを行いました。
「喜怒愛藝」は11月23日(水?祝)まで開催しております(会期中無休?無料)。皆様どうぞ足をお運びください。
作品の解説を行う宮田長官(右)
葛飾北斎にインスピレーションを得たという作品に感心する松野大臣
美しいヴァイオリンの音色で会場を包む澤学長
すがすがしい表情で美術館を後にする松野大臣
イルカの群れと河村元大臣(左)、澤学長(右)